安楽死の分類

岡安大仁 著 「ターミナルケアの原点」 より 

   人間と歴史社 発行 (2001.4.15)  



 安楽死にはいくつかの分類がなされているが、O.ルース・ラッセル卿の「Freedom to Die」 の分類はよく引用される。
 彼は「Dysthanasia」(悪い死)と「Euthanasia」(良い死=安楽死)に大別し、後者を 「消極的安楽死」と「積極的安楽死」に区別している。
 一方、「尊厳死」(death with dignity)とは、一般に、回復の見込みのない病者に無益な延命処置 を施すことをやめ、彼に”人間としての尊厳”を保たせつつ、死を迎えさせることをいう。「自然死」 (natural death)ともいう。前述の安楽死分類の「消極的安楽死」(Antidyssthanasia)と同意と 理解してよかろう。