演奏
歌声
この歌は山の歌ではありませんが、深田久弥著「日本百名山」の大雪山の中で、
層雲峡についての説明として、次のように紹介されています。 「北大寮歌に、瓔珞みがく石狩の・・・・・・ と歌われた頃に、この渓谷 を探ったパイオニアたちの、何と幸福だったことか。」 ここでいうパイオニアたちとは大島亮吉らのことでしょう。大島亮吉は、 トムラウシ山、石狩岳をのぼり、石狩川の源流を層雲峡まで下っています。 (『山の随想』参照)この歌詞は彼らのことを歌っていると推測しています。 この曲では石狩川の流れで磨かれる石や滑滝の岩を 瓔珞(美しい石の首飾り)にたとえ、「瓔珞みがく石狩(川)の」と表現しています。 「瓔珞みがく」は正式には大正9年の北海道帝国大学櫻星会歌とのことですが、寮歌として愛唱され、記念碑が北大植物園に建てられています。 |
瓔珞みがく(大正9年、北海道帝国大学櫻星会歌) 作詞 佐藤一雄 作曲 置塩 奇 | |
1 瓔珞(ようらく)みがく石狩の 源遠く訪(と)ひくれば 原始の森は闇(くら)くして 雪解の泉玉と湧く 2 浜茄子(はまなす)紅き磯辺にも 鈴蘭薫る谷間にも 愛奴(アイヌ)の姿薄れゆく 蝦夷の昔を懐(おも)ふかな 3 今円山の桜花 歴史は旧(ふ)りて40年 我が学び舎の先人が 建てし功(いさお)はいや栄ゆ |
4 その絢爛(けんらん)の花霞 憧憬(あこがれ)れ集ふ四百の 健児が希望(のぞみ)深ければ 北斗に強き黙示あり (途中 略) 8 想を秘めし若人が 唇かたくほほえみつ 仰げば高く聳え立つ 羊蹄山に雪潔(きよ)し |