夕張登山口ー夕張岳ー夕張登山口 |
平成10年9月13日 快晴 山本公雄
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自宅ーーー登山口(9:00)ーーー冷水の沢(10:00)ーーー(10:45)望岳台(10:50)ーーー
(11:40)前岳湿原(11:45)ーーー(12:20)夕張岳山頂(12:35)ーーー(13:35)望岳台(13:45)
ーーー(15:00)登山口 登り 3:20 下り 2:25 全行程 6:00
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まちがいなく晴天が期待され、前日になり、山行を計画する。
早朝、家を出発、シューパロ湖から林道にはいる。林道に入ってまもなく
通行止のガードが設置されていた。登山口まではかなりある。
困っていると後ろから登山者の車が来た。若い夫婦である。
登山口でほかの登山者と待ち合わせているという。話し合って、
行けるところまで行ってみようかということになり、2台で強行する。
まもなく路肩がくずれた所にでる。最近の大雨でくずれたのだろう。
さらに地割れのひびがはいっているが、何台かの車の通ったあとがある。
どきどきしながら通りすぎる。さらに進むと、今度は地盤沈下したところにでた。
ここも無事通過すると、崖の所もあるが問題なく登山口に着いた。
2台の車が駐車してあった。若い夫婦は登山口で待ち合わせていた人が
いないので登らずに戻っていった。登山届を見ると、たった2人しか登っていない。
通常の時ならば登山者でにぎわうはずなのに。
きっと多くの人がガードから戻ってしまったのだろう。
何となく寂しい感じだ。ここまで来て引き返すわけにはいかない。
出発してまもなく、道端で何かを採っている人がいた。挨拶すると、
地元の人で「きのこを採りに来た。夕張岳には熊がいるんだよね。
驚かさなければ大丈夫だよ。300kg以上あるよ。」と言う。
熊がいるのは当然だけど、あらためて聞かされるとちょっと足がくすんでしまう。
鈴はつけているが、ラジオもつけようと取り出す。ところが電池が切れているのか
音がでない。仕方がないのでまた歩き出す。静かで人影は全くない。
ダケカンバの葉は普通の年ならば黄色く色づくはずなのに、今年は色づく前に落ちている。
単独行をすると、どうしてもまわりの自然が目に入るものだ。
冷水の沢で一服する。確かにここの水は冷たい。望岳台からは展望が開ける。
いよいよ前岳湿原のお花畑だが、今の時期は花はない。
花の姿を思い浮かべながら山頂をめざす。
(写真上:前岳湿原から夕張岳山頂をみる)
熊がひょこり出て来そうなハイマツの道だ。
(写真中:釣鐘岩の奥の夕張岳)
快適な道だが落ち着かない。がま岩は近くで見るとかなり大きい。
下ってきた一人の登山者とすれ違う。登山者はあと一人だ。
吹き抜けからの最後の山頂の登りでまた一人とすれ違う。
もう誰もいないと思っていたが、山頂に着くとまだ2パーテイ4人が休んでいた。
金山コースから登って来たという。山頂からの見晴らしは良い。登山道を
振り返るとかなり複雑な地形をしている。
(写真下:夕張側登山道を振り返る)
間近に芦別岳が聳えている。大学時代に登った山だ。友人と同行し、
一緒に登った女子大生がその後芦別岳からここ夕張岳への冬期縦走で
遭難死したと前に樋田君が話ていた。悲しい話だ。
僕が山にとりつかれたのは美しい白銀の芦別岳に登った感動が
忘れられないからかもしれない。芦別岳には旧道コースからもう一度登りたい。
昼食後一気に下る。時々、熊がいないかまわりを見渡す。
望岳台で前に下っていた人に追いつく。一緒に山の話をしながら下山する。
こんなに人がいないと人なつかしい。登山口にはキノコ採りの人が待っていた。
まいたけの大きな株を見つけたと言って見せてくれた。
1メートル近くもある株と、その半分くらいの2つだ。
天然物は高く売れるとのこと。
登山者はキノコ採りの人の車に乗せてもらうとのことで、別れ、
僕の車が先に出発する。林道を無事通過して夕張のユーパロの湯で山行を
ふりかえる。熊の心配で急ぎ足で駆け抜けた登山だった。
花の山、夕張岳ではなかったが、その雰囲気は感じられた。
芦別岳はなつかしいかった。
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アドバイス:夕張岳の林道は
長い、ダムの工事などでいろいろ手を加えられている。その後も整備
されていると聞いているが、道は悪いところもあるので、確かめておく
必要がある。ヒュッテは駐車場から20分くらいかかる。登りはじめに
馬の背コースと冷水コースがある。今回下りに馬の背コースを通ったが、
道はあまりよくなっかた。夕張岳のお花畑は、ほぼ平らな前岳湿原から
金山コースの合流点の吹き通しまでで、花の時期ならすばらしいと思う。
今回のコースタイムは単独行でかなり急いだ感じだ。
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