真狩登山口ー羊蹄山 |
H9 9月21日 曇り・一時雨 山本公雄・洋子
|
真狩登山口(5:45)ーーー3合目(6:50) ーーー5合目(7:30)ーーー7合目(8:20)
ーーー(10:00) 山頂--ーー(11:00) 避難小屋(11:40)ーーー5合目(12:40)ーーー(14:00) 登山口
登り:4:15 下り 3:20 全行程 8:15
|
蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山は円錐形の実に美しい山である。
札幌から中山峠を越えると、実に大きく、その姿をあらわす。とくに、
ニセコ・アンヌプリから見える羊蹄山は左右対称で美しかった。
(写真下:ニセコアンヌプリからみた羊蹄山)
いつも登りたいと思っていたが、富士山の登山を思い出し単調な4、5時間の
登りがおっくうでのびのびになっていた。今年は気力十分、絶好の機会と意を決した。
ニセコで一泊し早朝真狩登山口に到着。
かすかな晴れの期待もむなしく、あいにくの小雨。
雨具は不要な程度で、ヤッケに身を包んで登山開始。
山道はしっとりとすがすがしい。視界は悪いが、晩秋の秋の風情がある。
天候さえ良ければまだ紅葉を楽しめたかもしれない。
ヤヤ色あせたナナカマドの紅葉のトンネルを通るとまもなく森林限界にでた。
風が冷たい。あたりはハイマツと岩の高山の様相。
富士山の岩と火山灰とは全く違う。
9合目の避難小屋の分岐から、一気に外輪山の稜線にでる。
雨混じりの強い風が吹きつける。ガスで5メートル先も見えない。
3−4人のパーティが大声で「これ以上、先に行けない」と話している。
でもここは最高点でない。ここまで来て引き下がるわけにはいかない。
悪天候の中、左手のコースがより安全であるが、
最高点と山頂の噴火口一周を目指し喜茂別側へ
右手にコースをとる。火口側は絶壁に見え、右手の斜面も急である。
巨大な岩を登ったり、降りたりする岩場のコースで、踏み後もわかりずらい。
この雨と風とガスの中では、道に迷うと遭難の可能性がある。
慎重にコースをたどる。登山者の姿は全く見えない。
喜茂別コースの標識を見、2-3人の登山者の姿を見たときは内心ほっとする。
分岐の上が最高点1898メートルの山頂の標識がある。
急いで、記念写真を撮ってさらに前へ歩きはじめる。
(写真下:山頂での記念写真)
雨は止むも、ガスで、視界は全くない。
道は火山灰の平原に変化する。お釜がかすかに見えてくる。
母釜と父釜の間の道を少し下り、旧小屋跡にでる。このあたりは
高山植物のお花畑だ。もう何も咲いていない。少しだけ山の雰囲気
を楽しむ。真狩コースの分岐に戻る。
分岐から避難小屋に下る。避難小屋には10人くらいの人
がストーブのまわりで暖をとっていた。ストーブの火力が弱い。
がたがた、寒くなる。ストーブにくっつくようにして、冷えた体を暖め、
濡れた衣類を乾かす。昼食後、体も温まり下山する。
時折、雲の切れ目から昆布岳の突起が見える。高度が下がるにつれ、
次第に晴れていて暖かくなる。雨はもうない。快調に下る。
下山後、真狩温泉に行く。露天風呂から羊蹄山を眺める。
やっぱり、山頂部は雲に覆われている。あの雲の中を歩いていたんだ。
今回の雨と風の不安な山頂は決して忘れることはないだろう。
|
アドバイス:ニセコに行くときなど、
よく羊蹄山のそばを通るが、山頂まで良く見えることは少ない。独立峰の
羊蹄山の山頂は風も強く、天候も不安定と思う。富士山のあまりよくない
印象のため、のびのびになっていた登山であったが、山のムードはなかなか
よさそうだ。今回は少し無理をしているが、気象条件が良い時もう一度
登ってもいいと思った。富士山は一回で十分。
|