トムラウシ温泉ートムラウシ山ートムラウシ温泉 |
H9 8月15日 小雨・曇り 山本公雄・樋田文太郎
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駐車場(6:10)----- (7:15)カムイ天上 ーーーーー (9:00)二股 ーーーーー(9:30)コマドリ沢源流
ーーーー(10:00)ケルン ーーーーー(10:20)トムラウシ公園 ーーーーー(11:10) 南沼キャンプ場
ーーーー(11:50)山頂(12:20)ーーーーー (13:15)トムラウシ公園 ーーーーー (14:15)コマドリ沢源流
ーーーーー(15:50)カムイ天上 ーーーーー(16:30) 駐車場分岐 ーーーーー(16:40) 駐車場
登り5:40 下り4:20 全行程10時間30分
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僕もそうであるが、トムラウシ山は多くの人が目標とする山である。
それは表大雪の山の山頂から、はるか彼方に見える、特徴ある姿が、
岳人の心を奪うからだろう。
(写真右:大雪・緑岳からみるトムラウシ山(中央))
深田久弥もそうであった。彼は十勝岳と旭岳から眺め、「登らねばならぬ」と、
志を堅くもったと記述している。トムラウシ山はなかなか簡単に登らせてくれなかった。
今回は三度目の挑戦だ。最初はヒサゴ沼まで、二回目はトムラウシ公園までで、
いずれも山頂に達せず引き返している。どうしても山頂まで行きたい。いつも考えていた。
前日、トムラウシ温泉にはいり、キャンプ場で一泊する。朝は小雨。晴れよ。
テントサイトを祈る気持ちで出発する。登山口の駐車場には、
すでに5、6台の車がとまっている。登り始めると小雨はやむ。
カムイ天上を過ぎる頃から、時々青空が見える。この調子なら山頂までいけそう。
コマドリ沢源流のガレ場を登り前トマムに着くと雲の中にニペソツ山などの東大雪
の山影がみえる。快適な尾根道を少し進むと眼下に奇岩と高山植物の
トムラウシ公園がひろがる。別天地だ。周りは、高山植物のジュータンである。自然の造りだした石庭だ。
もう一ヶ月早ければ一面のお花畑だったにちがいない。
(写真中・下:トムラウシ公園)
それでも、ところどころにチングルマや、イワキキョウが可憐な花を咲かせている。
石庭は南沼キャンプ場まで続いた。さすがに疲れを感じる。気を取り直して登り始める。
まもなく山頂、山頂と言い聞かせながら重い足を進める。
予想より山頂までが長い。なかなか着かない。
休み休みながらやっとの思いで岩峰の山頂に到着。実に遠かった山頂だった。
30年来のあこがれの山についに登った。感激がこみ上げてくる。
晴れていれば、はるかに続く高根ヶ原のかなたに、白雲岳、北鎮岳、
旭岳などの雄大な表大雪の山脈が見えるはずである。
しかし今日は、わき上がる白い雲に覆われている。雲の切れ目からわずかに南沼、
北沼が見えるのみ。でも山頂にいるだけで満足だ。
山頂で昼食。あいかわらず遠くの展望は開けないが、山頂付近は晴れて日が
さして暖かい。下山は時に泥濘に足をとられるも快調に下る。
昨日はトムラウシ温泉に入ったので今日はトムラウシ登山学校の温泉で
汗を流す。そして、新得そばを食べて帰路に着く。
見晴らしは悪く、心残りはあるが、私の山登りの目標の一つが達成された山行であった。
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アドバイス:トムラウシ山は
表大雪、沼の原、十勝連峰などから縦走される。天人峡温泉からのコースも
あるが、下山路として利用されることが多い。
最短コースが今回のものであるが、かなり疲れた。
トムラウシ公園から南沼までの奇岩の石庭はみごと。
温泉から林道を車で少し登った所に、新しい駐車場の登山口が出来ているので
登りはずいぶん助かる。宿泊、温泉施設にトムラウシ温泉の国民宿舎「東大雪荘」と、
新得町のトムラ登山学校レイク・インがあるが、どちらも立派で快適、
露天風呂もなかなかのものだ。
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