チセヌプリ・スキー場ーシャクナゲ岳ーチセヌプリ・スキー場 |
平成11年 5月9日 快晴 山本公雄・洋子
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登山口(チセヌプリ・スキー場)(11:00)ーーー(11:40)リフト終点(11:45)
ーーー(12:20)長沼分岐(12:25)ーーー(13:10)シャクナゲ岳山頂(13:30)ーーー(14:30)登山口
登り2:10 下り1:00 全行程3時間10分
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毎年、最初にどこに登るか迷う。例年、この時期の北海道は残雪の山であるが、
今年はとくに積雪が多いようだ。ニセコ山系で、まえから登りたいと考えていた
ニセコ・シャクナゲ岳を今年の初登山に決める。途中、羊蹄山が残雪に輝いていた。
(写真右上:残雪の羊蹄山)
登山口のチセヌプリ・スキー場は5月5日が最終日でもうリフトは動いていない。
夏道の登山道は雪の下でゲレンデを直接登る。雪はしまっていて歩きやすい。
私達以外に登山者もスキーヤーもいない。どうも北海道では積雪期の
登山者は少ないようだ。
スキーなどで雪を楽しむ人は楽しんでいるし、
冬の間、日常生活で雪に飽きているし、あえて、雪山に興味がないのは
当然かもしれない。右上に最終リフトを見ながら急斜面を登りきると
広く平坦な雪原が広がり、その向こうに目指すシャクナゲ岳が
青空の中に白銀に輝いている。このあたりを乙女平という。
(写真左中:乙女平からみるシャクナゲ岳)
チセヌプリを右手に雪原を進む。だんだんシャクナゲ岳が大きくなる。
長沼分岐からの斜面をジグザグに登る。最近すべったスキーのシュプールがある。
ここの山スキーは快適だと思う。白樺岳の稜線とのコルからは急登になる。
ピッケルもアイゼンもストックの装備もないので、やや危険である。
雪壁を避けハイマツ帯との境界をハイマツを掴みながら登る。
こんな積雪期は洋子にとっては初めてである。声をかけあいながら慎重に登る。
所々に顔を出している岩の周り雪は解け深い切れ込みになっている。
時々深みに足をとられながら、やっと雪の解けた大きな岩の飛び石状の夏道にでる。
もう安心だ。まもなく山頂に着く。ハイマツと岩の山頂は完全に
雪は解けており暖かい。東には、雪を抱いたチセヌプリ、
ニセコアンヌプリ、羊蹄山の3山が行儀良く並び、
(写真右中:チセヌプリ、アンヌプリ、かすんで羊蹄山)
西には目国内岳の特徴あるピークが見える。(写真左下:目国内岳遠望)
展望を楽しみながら、昼食を食べる。
下山。急斜面を山頂で拾ったハイマツの杖をピッケルがわりに
雪面に突き刺しながら慎重に下る。途中からは一直線に下る。
どんどん高度をさげる。苦しかった登りが嘘のようにあっけなく
長沼分岐まで下る。あとはゆっくり残雪の山を楽しみながら歩く。
ところどころに動物の足跡がある。たぶんウサギだろう。
二人だけの実に静かな雪原散歩もなかなか良い。
下山後、昆布温泉の幽泉閣まで足をのばす。
昆布のエキスのようなぬるぬるした感じの黄色がかった、
ほかでは見られない味のある温泉だ。露天風呂に入りながら、
残雪期の登山装備について反省する。ピッケルまでは必要ないが、
当然の事だけど簡易アイゼンとストックは用意しなければならい。
無事に山行を終えた事をつくづくよかったと思う。
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アドバイス:残雪期のシャクナゲ岳山は
魅力ある山だ。神仙沼方面や白樺岳からも登れるが、ニセコ・岩内道路が冬期間
閉鎖されるので、開通を確かめる必要がある。今回はまだ閉鎖されていた。
天候さえ良ければ、迷う心配はない。山頂近くの急斜面は注意。
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