空沼岳 1249m


登山口ー空沼岳ー登山口

平成10年 5月4日  快晴  山本公雄・洋子
登山口(10:30)ーーー倒木のベンチ(10:50)ーーー(11:10)水芭蕉(11:15) ーーー(11:45)小花畑(11:50)ーーー(12:20)万計沼(12:35)ーーー(13:10)真澄沼(13:30) ーーー(14:15)山頂(14:45)ーーー(15:25)真澄沼(15:35)ーーー(16:00)万計沼(16:05)ーーー(17:15)登山口    登り3:45 下り2:30 全行程6時間45分
 だれにでも、ふるさとの山がある。本当のふるさとではなくても、心のふるさと の山はある。僕にとっての心のふるさとの山は空沼岳だ。高校時代のクラス登山が最初で、 大学時代、以後30年来の山友達となった樋田君と最初に登ったのもここである。 登った時期も今回と同じくゴールデンウィークだった。親しい友人、堀本君とは札幌岳から縦走もした。 今回で4回目になる。登った回数は多くはないが、いつでも行ける空沼岳があるということが 心の支えになっている。北海道では、ゴールデンウィークのこの時期、1000mを越えると 残雪である。花の記憶はなかったが、思いがけず、登りはじめて、水芭蕉や、 小さなお花畑を発見する。少し疲れ始めた頃、万計沼に着く。なつかしい万計沼は昔とおなじく 静かな水面で迎えてくれた。 (写真上:万計沼) ここまでは雪はない。昼食を食べ、山頂へ出発する。万計沼からは雪道である。 雪に時々足をとられながら真澄沼に到着する。 水辺の岩に囲まれた真澄沼は名前のとおり澄んで、 神秘的なたたずまいに青空が映えている。沼と言うより湖である。 山頂近くにこんな湖があるのがいい。岩に座って小休止後、雪の急斜面を登り、 林の中の雪原を過ぎ、最後の雪の壁を登ると山頂だ。 山頂からは支笏湖と恵庭岳が間近に見え、遠くに残雪が残る羊蹄山が聳えている。 (写真下:山頂より支笏湖、恵庭岳) 4回の登山で羊蹄山が見えたのは今回がはじめてであった。 心のふるさとの山に久し振りに訪れ、変わらない山に安堵し下山した。
アドバイス:札幌近郊の山は、 一般的に登山道の最後まで見晴らしは良くない。1000mを越えて 森林限界になるからだ。そんな中で空沼岳は中間地点に二つの沼があり 沼のほとりにたたずむと、心が休まる。それがこの山の魅力だ。山の名の 空沼は山頂よりさらに奥に進むと眼下にみえる。札幌岳との縦走路は荒廃 が進んでいるという。最近新聞で話題になり、有志のボランテアによって、 笹切りが行われたという。(平成13年)