羅臼岳 1660.2m


木下小屋登山口ー羅臼岳ー木下小屋登山口

平成11年8月13日 快晴 山本公雄・洋子
木下小屋登山口(6:40)ーーー(8:00)弥三吉水ーーー(9:40)羅臼平(9:45) ーーー(10:40)羅臼岳山頂(11:00)ーーー弥三吉水(12:55)ーーー(13:30)木下小屋  登り 4:00 下り 2:30 全行程 6:50
 知床半島の付け根の羅臼岳は日本百名山の一つである。 以前、知床峠からま近に仰ぎ見たことがある。札幌からは遠く、 なかなか登山の機会がなかった。 夏休みを利用してついに登ることにする。前日札幌を出発、 網走で一泊。翌朝、網走を出発、左手にオホーツク海を見ながら、 知床に向かう。天気は快晴、海は青く、波もない。 登山口である岩尾別温泉のホテルに6:20到着。 早朝にもかかわらず駐車場はいっぱいである。 登山道は木下小屋の横から原生林に続く。道は良く整備されていて歩きやすい。 30分ほどジグザグの登ると、先を歩いていた洋子が立ち止まっている。 「熊に注意」の看板である。それによると、登山道に蟻を食べに出てくるという。 「怖いわ。」と、言う。「今日はたくさん登山者がいるから、大丈夫。」と答える。 途中、展望台で海が少し見えた以外、見通しは良くない。 少し疲れ、喉が乾いてきたころ、弥三吉水に着く。ここの水は冷たくおいしい。 一息つく。出発してまもなく2番目の水場、銀冷水だ。 しかし、水量も少なく飲めなかった。いよいよ大沢。延々と涸れ沢の登りだ。 周りはお花畑だ。最盛期は過ぎているが、 イワキキョウだけは美しく咲いていた。暑い。 中ほどの岩の上で休憩する。あとから、あとから人が登ってくる。 いつまでもここで休んでいるわけにはいかない。 さあ、出発だ。一登りで羅臼平に着く。一面ハイマツの平原。 右手に岩峰の羅臼岳が聳えている。迫力に圧倒される。 (写真右上:羅臼平から羅臼岳を望む) 小休止後、いよいよアタックだ。ハイマツの中の道を行く。 ハイマツを過ぎた所に、水苔におおわれた岩壁から、 水がしみ出て、いたる所から水滴が落ちている。 コップに滴をため、飲んでみる。冷たく、おいしい。 こんな水場ははじめてだ。最後の岩場を登り、山頂に着く。 (写真左中:羅臼岳への最後の登り) 大岩の上だ。すでに、たくさんの人がいた。 山頂から、知床横断道が眼下に見え、知床半島の羅臼側は雲海に覆われているが、 宇登呂側は晴れていて、オホーツク海が見える。 知床五湖も小さく見える。羅臼平の正面には三ッ峰の岩峰が聳え、 縦走路が続いているが、その先の硫黄岳方面には雲がかかっている。 (写真右下:三ッ峰を望む)やっと羅臼岳に登ることができたという感慨がこみ上げてくる。 昼食を食べ、下山する。快調にどんどん下る。 下りはずいぶん楽だ。2時間半で登山口に着く。 駐車場を少し下ると露天風呂があり、車で知床五湖方面に行けば、 有名なカムイワッカの滝もある。 しかし、今日中に札幌に帰る予定なので時間がない。 心残りではあるが、断念し帰路につく。  下山してから、まだ、温泉に入っていない。 知床から札幌までの途中にはたくさんの温泉がある。 どこにしようか迷ったが、美幌の'峠の湯'に決め、車を走らせる。 '峠の湯'は大きくきれいだったが、露天風呂がなかったのが残念。 同じ北海道ではあるが、知床は遠い。羅臼岳・硫黄山縦走など、 魅力的なコースが残っているが、次はいつこれるだろうか。 そんなことを考えながら、車を走らせた。
アドバイス:羅臼岳は銀冷水 を越えて、大沢になって森林限界を越える。そこまでは展望は良くない。 大沢はお花畑だ。きつい登りを花がなぐさめてくれる。羅臼平から はハイマツ帯で見晴らしもよく、つらくはない。山頂からみる硫黄岳 方面は魅力的だ。