駒ヶ岳 1131m


8合目登山口ー馬の背ー砂原岳山頂ー馬の背ー登山口

平成10年9月6日 晴れ時々曇り  山本公雄・洋子
登山口(8:25)ーーー(9:15)馬の背(9:20)ーーー(10:05)砂原岳山頂(10:15) ーーー(11:30)  登山口 登り 1:40 下り 1:15 全行程 3:05
 函館・駒ヶ岳は美しい山である。函館大沼のほとりにその独特の風貌を横たえる。 その姿を見たら、登りたくなる山だ。約3万年前の噴火で山の中腹から上の部分が吹き飛ばされ、 現在の形が出来たという。もし吹き飛ばされなければかなり大きな山だったろう。 現在も活火山で、2年前にも小噴火が起き、一時登山禁止になった。  登山口に7:00に到着するも、登山口下のゲートは8時まで開かないという。 噴火のこともあり制限しているようだ。時間があるので、大沼湖畔まで大沼団子を食べに行く。 大沼の名物で、串に刺さっていない団子であるが、やわらかく、なかなかうまい。 登山口までもどりゲートから8合目まで車でのぼる。 あとは見晴らしの良い火山灰と岩の広い道を馬の背を目指す。左手に剣が峰が 見えてくる。 (写真上:登山道から見えてきた剣が峰) 1時間で馬の背に着く。剣が峰が雲の中から時々鋭い岩峰を見せる。 剣が峰は一般登山道がないので砂原岳へ向かう。馬の背からの広い火口原は ガスに覆われ砂原岳を見ることができない。ガスの中 迷いそうで少し心配だがこの火口原を横断しなければ、と出発する。 まもなく立ち入り禁止のロープに ぶつかってしまう。なるほど大勢の人がいた馬の背とは違い数人しかこのあたりには 人はいない。前を行く2人づれの後を追い剣が峰の方へ進路をとる。 (写真中:荒々しい魅力の剣が峰) 前の噴火で出来たという亀裂を越え砂れき帯を歩く。 ところどころに高山植物がたくましく根ずいている。 ガスって道がわからないが前に進む。右手に本来の登山道があるはずだ。 ガスの切れ目からときおり大きな口をあけた火山口が見える。 やがて前方に溶岩壁が見え登山道の踏み後に出る。 (写真下:砂原岳への道) 溶岩壁は垂直に立っており、時々崩れるのだろう、 崩れ落ちた岩が至るところに転がっている。岩壁の基部の斜面を回り込み、 一登りで砂原岳の山頂に到着した。ガスの中、寒い。視界はきかない。 洋子が持ってきた大沼団子を食べる。実にうまかった。 山頂で団子を食べたのは初めてだった。少し、ガスは薄くなる。 いっきに火口原を横断、馬の背に着く。人のいない砂原岳方面とはことなり 大勢の登山客で混み合っている。函館方面は晴れており、 眼下には大沼が浮かびあがる。 ガスの向こうの静寂が夢のように思える。 下山後、温泉で汗を流す。あいかわらず、地上は晴れているが、 駒ヶ岳の山頂は雲で覆われている。ガスってはいたが、 人影の見えない山頂を味わえて幸運だったのかもしれない。  この山行の約一ヶ月後再び駒ヶ岳が噴火した。 噴火口は前と同じ火口である。胸をなでおろすとともに、 登っておいてよかったと思う。しばらくは登山禁止になるだろう。
*駒ヶ岳の噴火*1996年3月 54年ぶり、98年10月、 2000年9月ー11月(いずれも水蒸気爆発だが、2000年の火山灰には、マグマ に起因する高温火山ガスの影響が見られ、マグマの活動の活発化を示す。 北海道新聞2001年11月30日)
アドバイス:8合目から 馬の背まで、簡単なハイキングだ。その先、砂原岳の山頂までが、 火口原で、独特の雰囲気をもっているが、ところどころに 浅いけれど、亀裂が走り、噴煙をあげているところもある。 立ち入り禁止のロープがはってあり、どうするか困ってしまう。 剣が峰は大沼から駒ケ岳の写真で、左手のピークであるが、 一般的登山道はないが、心得のある人は簡単な岩登りで登れるという。 駒ケ岳は広い山頂でいくつかのピークがある。砂原岳方面は人は少ない。