小 雨 の 霧 島 縦 走


    えびの高原ー韓国岳ー獅子戸岳−新燃岳ー中岳ー高千穂河原  


平成19年 5月4日(曇りのち小雨)  山本公雄・洋子
 えびの高原登山口(5:40)ー(6:53)韓国岳(7:00)ー(8:25)獅子戸岳−(9:18)新燃岳
ー(10:00)中岳(10:05)ー(10:30)中岳中腹(10:40)ー(11:10)高千穂河原   行動時間 5:30

 昨年の九州・九重が良かったので、また九州に行きたくなった。ゴールデンウィーク、休暇の予定がなかなか決まらず、 休めることになって、あわてて飛行機を手配するも満席。キャンセル待ちの状態。それでも幸運に空席が取れて なんとか、札幌・千歳空港から出発。ただ、天気は心配。
 夜、レンタカーでえびの高原に入り温泉で一泊。翌朝早く韓国岳を目指す。曇り空、天気予報は9:00頃から雨。 さて、今日はどこまで行けるか心配。正面の山が韓国岳だろう。とにかく、この山の山頂までは行かなくてはせっかく 九州まできた意味がない。鹿が数頭、草を食べている。近づいても逃げない。



( 正面に韓国岳。中心は噴火口、右側が山頂 )

 登山口には駐車スペースがあり、もう3台が止まっている。すでに、登っている人あり。 道は火山石がごろごろしているが、それほど登りずらくはない。振り返るとえびの高原が見える。 なだらかな山が白鳥山、その下の池は御池か? 右下は硫黄山。  駐車場の車の台数はかなり増えている。あとに登ってくる人あり。

  
( 登山口と駐車スペース)     (えびの高原、正面は白鳥山)

 5合目まで来ると、高山の様子、見晴らしがよくなってくる。あ!見えた、あれが大浪池。

  
( 登山口と駐車スペース)     (外輪山に囲まれた大浪池)

 天気がよければと、残念だが、大浪池を見ることが出来ただけでもいい。左手は噴火口の絶壁となる。そして 韓国岳の山頂に着く。九州で最高峰なのに、標識は小さいな!

  
( 韓国岳の噴火口)         (韓国岳の山頂)

 小雨まじりの風が強くなってきた。迷う。先に行くべきか、戻るべきか。天候は悪化するはず。雨の装備は大丈夫。 よし進め。洋子「遭難しない?」公雄「大丈夫、それほどひどくは荒れないだろう。」ふと、北海道の山にツアーに来て、悪天候の中、無理をして遭難した事件を思い出す。
 山頂を少し進むと遠くに美しい高い山が見える。きっとあれが高千穂峰。この山を見るためここまできたんだ。

  
( かすかに見えた高千穂峰・・・ 万歳!)

 韓国岳から下る。道は悪い。中間点ぐらいからミヤマキリシマが多いが、まだ花はない。いよいよ、獅子岳への登り。

  
( 道の周りはミヤマキリシマ)        ( 獅子岳への登り )

 振り返ると韓国岳の山頂は雲の中。まもなく、獅子岳山頂につく。

  
( 韓国岳を振り返る)            (獅子岳山頂)

 獅子岳から下り、新燃岳を目指す。外輪山の突起が見える。次第に小雨が強くなる。新湯からの分岐のところで、雨具に着替える。

 
( 獅子岳の下り、新燃岳への道)

 雨が強くなってくる。新燃岳の外輪山まで登る。あたりは何も見えなくなる。風が強く、寒い。火口の淵をあるいているはず。右側はがけ。 洋子の声。「湖が見える。」崖の奥を見ると、霧の間からエメラルドグリーンの湖が見える。美しい!こんなガスの中でちょっぴり姿を現してくれた。

  
( 新燃岳の火口の標識)          (雨の火口淵の道)



 
( エメラルドグリーンの新燃岳の火口湖 )

 新燃岳山頂に着く。中岳側の端が山頂だ。寒いので、写真を撮ってすぐ中岳へ向かう。

  
(  新燃岳山頂 )         ( 中岳への登り )

 木道を下り、なだらかな登りとなり中岳山頂に着く。何も見えない。山頂には展望図があった。もし晴れていたら・・・このように見えるのだ。

  
(  中岳山頂の展望図  )

 残念だけど、ここまで来れたのだから・・・ にっこり笑って記念写真。


(  中岳山頂の記念写真 )

 中岳の下りは急な岩場。ところどころに数輪のミヤマキリシマの花が咲いていた。あ! 雲の中から高千穂峰の影が見え隠れする。 平坦に広がる中岳の中腹には人の姿がたくさん見える。


   
( 姿を現した高千穂峰)          ( 中岳中腹 )

 中腹に着く。一株のミヤマキリシマが僕たちを迎えてくれた。時期が来れば、ここは一面のミヤマキリシマのお花畑になるのだろう。 いつか、その時期に訪れたいものだ。





   
( きれいに咲いていたミヤマキリシマ)

   雨が強くなってきた。ちょっぴり歩きずらい石畳の道を一気に高千穂河原に下った。



キリシマで見つけた花
   
( タチツボスミレ)          ( ツルキジムシロ )

  
感想 :    昨年は天候に恵まれたが、今年は一日違いで小雨の登山になってしまった。それでも縦走できたことは幸運と考えよう。翌日は高千穂峰登山の予定であったが、朝から雨が強く、断念。九州登山はここに終わる。すばらしい霧島の風景は見ることは出来なかったが、かすかに見えた大浪池、新燃岳の火口湖、高千穂峰や、花の時期には早いので、期待していなかったが、中岳中腹に咲いていたミヤマキリシマに、霧島のよさを感じることが出来ました。
 北海道では、火口湖は小さなものが、旭岳に姿見の池など数個点在しているが、霧島の火口湖は大きく多数あり、とくに、エメラルドグリーンの新燃岳の水の色はぜひ天気の良い日に眺めて見たいものです。
 今回、韓国岳と中岳ではだいぶ人と会いましたが、途中は数人だけでした。どうしても、遠くの山に行くと、天候が悪くても無理をしてしまいますね。