日高 アポイ岳 810.6m


登山口ーアポイ岳ー幌満お花畑ー登山口

平成10年 5月10日 快晴  山本公雄・洋子
   登山口(10:10)ーーー新道分岐(11:00)ーーー(11:15)5合目小屋(11:20) ーーー6合目(11:30)ーーー8合目(12:00)ーーー(12:20)山頂(12:30) ーーー(12:45)幌満お花畑(12:50)ーーー幌満分岐(13:15)ーーー (13:45)新道分岐(13:50)ーーー(14:30)登山口 登り2:10 下り2:00 全行程4時間20分
 花の山として名高いアポイ岳。1000mにも満たない山だが、 日高山脈の南端で太平洋から吹き付ける風と特異な地層のため、 アポイ固有の高山植物が数多いという。興味はあったが、場所も 遠く、なかなか登る機会がなかった。5月中旬が花の最盛期だ。 今が花の時期だ。登るなら今だ。よし行こう。  早朝、自宅を出発。4時間ちかくかかり登山口に到着する。 登山口は広いキャンプ場で、すでに多数の車が駐車している。 登山者はかなり多い。さあ、花の山に出発。登山口から5合目までは 林の中である。花は多くない。それでも大きな花弁のエゾオオサクラソウが、 ところどころに咲いている。5合目の小屋に着く。正面に山頂がみえる。 (写真上:5合目から山頂を望む) これからは尾根道である。見晴らしもよく、山頂を仰ぎ見ながら、ゆっくり登る。 足元には本当に花が多い。それも、美しい花だ。 特に、アポイアズマギク、サマニユキワリが多い。 登山道の所々にロープがはられている。 登山道をはずれると花を踏んでしまう。この花を大切に守るためにはやむおえないだろう。 いや、ロープを張ってもいいから、ぜひ守ってほしい。そう思うほど美しい花の尾根道である。 (写真左:馬の背の尾根道、いたるところに花が咲いている) ただ、南アルプス、北岳のキタダケソウと近縁のアポイの固有種、日高草を 見つけることができない。 前に園芸店で手に入れ、我が家の庭で花が咲いた事がある。残念ながら 2年で消えてしまった。本来の自然の中で咲いているのをぜひ見たいと 思っていたけれど・・・。 山頂に着く。山頂には木が茂っており、高山ムードに満ちた登山道と異なり 見晴らしも悪く、期待はずれである。下山時、日高草を探しに 幌満お花畑の方にも回ってみる。だが、見つけることが出来なかった。 下山後、アポイ山荘の温泉で汗を流しながら、花の道を振り返る。 評判どおり、花の山としてアポイ岳はすばらしかった。登って良かったとつくづく思う。 帰り道、真っ赤な夕焼けが太平洋に反射し、実に美しかった。
アドバイス:アポイ岳 の中心は馬の背の花の登山道であろう。チングルマやコザクラなどの 群生と異なり、いろいろな花がここにも、あすこにも咲いている、 という感じ。山頂から幌満お花畑へ下る道や幌満お花畑からトラバースして 馬の背に戻る道は、花も少なく、荒れていて歩きづらかった。 日高草は探し方が下手だったのだろう、見つけれなっかった。 また登って探そうと考えている。 高山植物が好きな人は花の時期に訪れるときっと、感激する山だ。

アポイ岳の日高草・・・日高草をたずねてもう一度

 平成14年5月5日、日高草とお花に会いに、夫婦で、再びアポイ岳に行きました。
すれ違った監視人さんによると、昨年、ピンネシリとアポイ岳で発見された 日高草はあわせてわずか17株に過ぎず、近いうちに絶滅の心配があるとのこと。
 ゆっくり、探しながら、登っていったが見つからず、あきらめて下山しようかと 話していたら、グループで来ていた女性の方が、「もう少し登ったら一株あるよ。」 と教えてくれた。
 日高草は純白に、美しく輝いていた。見ることは出来ないと あきらめていたので、本当にうれしかった。その他の花では、アポイ・アズマギク、サマニユキワリ、 タチツボスミレなどがあちこちに咲いていました。 これからいろいろな花が、さらに、たくさん、きれいに咲くでしょう。
 日高草と北岳草は類縁種とのこと。20代の頃、北岳に登ったとき、 先輩が「これが北岳草だよ。」と、教えてくれたが、「あ、そう。」と通り過ぎてしまった。若かったのでしょう。 残念、もう行けそうもないのに!!
アポイアズマギクサマニユキワリタチツボスミレ
エンレイソウエゾオオサクラソウキジムシロ