赤岳(2078m)ー小泉岳(2158m)ー緑岳(2019m)縦走


銀泉台ー赤岳ー小泉岳ー緑岳ー高原温泉

平成14年 9月16日  快晴 山本公雄・洋子
臨時駐車場ーーー銀泉台(7:10)ーーー(7:45)第一花園ーーー(8:00)第二花園(8:10)ーーー(8:28)駒草平ーーー (9:10)第四雪渓ーーー(9:25)赤岳山頂(9:45)ーーー(10:10)小泉岳ーーー(10:50)緑岳(11:00)ーーー ーーー(12:00)第二花園(12:20)ーーー(12:35)第一花園ーーー(13:05)高原温泉ーーー臨時駐車場
登り2:40ー(小泉岳まで)ー 下り2:25 全行程5時間55分(主な休憩 50分)
 天気は間違いなく最高である。大雪の紅葉としては、高原温泉が有名であるが、以前より、 山登りをする人から、銀泉台ー赤岳もすばらしいと何度か聞いた。今年はぜひ見ようと考えていた。
 早朝、赤岳往復の予定で、層雲峡を出発する。銀泉台の入り口に ゲートが出来ていて、今日はマイカー乗り入れ中止とのこと。先にある大雪湖レイク・サイトの臨時駐車場からシャトル・バスに乗り換えるよう いわれる。その時になって、はじめてそういえば今年から、この時期、マイカー制限をするという ニュースを思い出した。しかたなく指示にしたがい、高原温泉の入り口の 臨時駐車場に行く。そこで、高原温泉も制限され、ここからシャトル・バスが出ていることを知る。 これは絶好のチャンス!! かねてより考えていた銀泉台ー高原温泉の縦走ができる。縦走に予定を変更する。
 シャトル・バスは30分おき。満員で座席はない。乗車時間約30分、400円の料金で銀泉台に着く。 場合によっては、渋滞で大変になるところ、この料金で、この時間ならありがたい。
   バスから降りると、第一花園が赤くまだらに染まってみえる。登り始めると、登山道はだいぶ木の葉も落ちたせいか、 明るく、見通しもよい。「ここの紅葉は何んだろう?」 ナナカマドが中心に思える。 モミジは少ない。赤岳の第一花園、第二花園は、夏はチングルマやコザクラが咲き乱れるところだが、 やはり、この時期淋しい。チングルマの葉の紅葉が目につく。
 暑くも寒くもなく快適に駒草平に到着。枯れたコマクサの葉に夏のなごりを感じる。 ここからはひろびろとした高原の道。ウラシマツツジの赤とハイマツの緑のコントラストが美しい。
 赤岳の岩峰に到着。旭岳、北鎮岳を遠望する。いい天気だ。軽く食事をとって、小泉岳へむかう。 わずかな登りであるが、登っているという感覚はない。広い平原を歩いている感じ。 山頂とは言えない平原の真ん中、分岐を示す標識で、はじめてここが小泉岳の山頂とわかる。 ここまできて、正面に白雲岳、そして高根が原の向こうに、大きく聳えるトムラウシ山が見える。 もし、天気の良い日に赤岳までのぼったらぜひここまで足を伸ばしたいものだ。白雲岳まで登れれは、 最高であるが、白雲岳の上りはけっこうつらい思いをした記憶がある。
 小泉岳から左に折れ、緑岳へ向かう。右手に白雲岳、正面、遥か彼方にトムラウシ山。やや下りぎみの広い、広い平原を行く。 「これが大雪だ。」と、言いたくなる風景。お鉢周囲とは異なった、広き、大きな高原。ところどころで、 グループが座り込んで、その景色に見とれている。高い山の上にこれだけの平原がある。
 緑岳の山頂で、小休止。もう一度、真近にみえる白雲岳と遠くトムラウシ山を目に焼きつけ下山。 ここの下りは急である。下りは楽だ。この縦走コースは逆の高原温泉から来ると、この登りがつらい。 前を下っていたグループが、ナキウサギがいると騒いでいる。そして、双眼鏡でみていたグループは 三笠新道の空沼のところに熊がいると話している。僕も目をこらしたが、遠くてぜんぜん見えない。
 緑岳の第一花園、第二花園は緑岳をバックにチングルマのやや黒ずんだ赤とナナカマドの 赤い紅葉はきれいだった。(写真:緑岳と第一花園のチングルマの紅葉、緑岳の右手の稜線は縦走路)
 高原温泉に下ると、たくさんの観光バスが止っていた。温泉周囲の紅葉は時期が早すぎるのか、 全くだめ。沼めぐりの方はどうだったろう。シャトル・バスで20分、350円で駐車場に着き、 車に乗り換え、帰路につく。
アドバイス: 今回大雪山の紅葉を求めての登山であった。 赤岳の方も緑岳の方もそれなりにきれいであったが、時期かずれているのか、あるいは今年の不順な天候のせいか 残念ながら感動するほどではなかった。途中で話した登山者も、もっと素晴らしいはずだがと、言っていた。
 今回シャトル・バスのおかげで、渋滞で苦労することもなく、最高の天気の中、大雪の広さを実感できる この縦走路を歩くことが出来た。実に幸運であった。夏の花の時期にも運行してくれると、お花畑を4つと 駒草平をめぐることが出来るのですが。ちょっと自分勝手なお願いかな。とにかく、日帰り縦走路として このコースは素晴らしい。たぶん、今回の赤岳から緑岳へ向かうほうが楽だと思う。 ただ、天気が悪いと、迷いやすい、風がまともに吹き付けるので注意が必要でしょう。