大雪・赤岳 2078m


銀泉台登山口ー赤岳ー登山口

平成12年 8月13日 晴れ  山本公雄・洋子
 銀泉台登山口(9:30)ーーー駒草平(10:30)ーーー(11:30)赤岳山頂(12:30) ーーー第二花園(12:55)ーーー(14:00)登山口
登り2:00 下り1:30 全行程3時間30分
 大雪の赤岳は僕の好きなコースの一つだ。それは、美しいお花畑があり、 コマクサの咲き乱れる駒草平があり、さらに、雄大な大雪の展望が望めるからだ。 そしてなによりも、山の美しさを思い出させてくれた場所でもあるからだ。  なにかと忙しく、山も疎遠になっていた頃、ふと訪れた山がここだった。 雪渓の残る第二花園に咲く、一面のチングルマとコサクラ、 駒草平の岩陰に咲くコマクサ達の可憐な姿を見たとき、また山に登りたくなった。 もう、十年も前のことだ。そんな思い出の山に久し振りにおとずれた。
 天気は良い。期待に胸躍らせて銀泉台登山口を出発。しばらくは林の中の 斜面をトラバースするように登る。木の根や、段差がありよい道ではない。 まもなく、第一花園に着く。斜面のお花畑だが、何時きてもたいしてきれいではない。 前に来たとき、二頭の蝦夷しかが斜面の上部にいてびっくりした。紅葉の時期の このあたりは感動的だと二人の人から聞いた。ハイマツ帯をくぐりぬけると 第二花園が開ける。雪渓が残り、チングルマとコサクラのお花畑だ。 キタキツネの子供がひょっこり姿を現し、出迎えてくれた。怖がる様子はない。 (写真右上:第二花園のチングルマの中で出迎えてくれたキタキツネ) 何時きてもここは心なごむ。ここから先は神々の遊び場だ。少しの登りで 駒草平に着く。敷き詰められた大小の岩のあいだに点在するコマクサ、何時きても 感動してしまう。やっぱりここのコマクサが一番だ。あたりは、展望が開け、 大雪の大きさがを思う。ほぼ平坦な道だ。やがていよいよ赤岳の登りになる。 雪渓が残り、登山者が小さく点在する。ここを登れば山頂だ。すこし疲れて きたが、大雪の雰囲気を楽しみながら、ゆっくり足を進める。やや平らになる。 赤岳山頂の岩峰がみえる。山頂に着く。山頂といっても、ここは大雪山の広い、 平らな山頂平原の一角にすぎない。ほぼ平らな道が小泉岳から白雲岳へつづく。 岩峰の陰に腰をおろし、表大雪の山々を眺める。 いま、雄大な大雪山に抱かれている自分を自覚する。 (写真左下:赤岳より表大雪。左は白雲岳、正面は北鎮岳)
 昼食後、別れを惜しんで下山。駒草平のコマクサ達よ、第二花園の花々よ。 又来る時も笑顔で迎えてくれ。心で、祈りながら大雪を去った。 
アドバイス:赤岳は駒草平が 大きな魅力だ。大小の黒い岩の中に点在するピンクのコマクサは可憐で 美しい。自然の中のコマクサを見たい人はぜひここを訪れてほしい。 山頂まで行かなくとも十分満足できると思う。