*花名由来*
ルドベキア(左)とツンベルギア(右下)。まったく無関係な二つの花ではあるが、ともに「黒い瞳のスーザン」
(Black eyed Susan)と呼ばれる。スーザンSusanはスザンナSusanna(Susannah)とも言われ女の子の名前である。
聖書外典の「スザンナ物語」では貞女な女性として登場するという。フォスターの曲にも「おお スザンナ」
があり、かわいい女の子の名前のようだ。花を見ると、ともに花の中心が黒くて瞳のよう。
ルドベキアは北アメリカ原産で、イェロー・デージーともいう。スウェーデンの植物学者ルドベックにちなんで、
著名なリンネが名づけたというが、リンネはルドベック家と親交があり援助も受けていたというから、私情もはさんでいるかもしれない。
とにかく、アメリカでは物語や、詩などによく「黒い瞳のスーザン」として登場する、愛されている花である。
一方、ツンベルギアは南アメリカ原産のつる植物で、我が家でも育ててみたが、中心が黒い瞳そのもので、
人目につく花だ。この花を紹介したスエーデンの植物学者ツンベルクの名前から名づけられた。
ツンベルクはリンネの生徒で、オランダ東インド会社の外科医として、江戸時代、長崎の出島に滞在し、
干草に紛れ込む日本の植物を集め、「日本植物誌」を著した。ボケをピルス・ヤポニカ(日本梨)の名前
で紹介したりしたという。こんなことを考えると、思いがけないところで、日本とも関係ある花ですね。
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