*花名由来*
ヒアシンスのギリシャ神話の伝説は有名である。
伝説によると、太陽神アポロと美貌の王子ヒヤシンサスとの関係をねたんだ西風の神ゼフィルス
が、二人が円盤投げをしていたとき、西風を吹かせて円盤をヒヤシンサスの頭に命中させて、殺したという。
王子の血がしたたり、紫のヒアシンスが生まれ、その花びらにアポロの嘆きの言葉「Ai]という
文字が印されたという。別な説ではトロイ戦争の勇士アジャックスの血からこの花が生まれ、
花弁の模様はアジャックスの「Aj]であるとする。いずれにしても、この花には悲劇がついているのだ。
もっとも、ギリシャ時代のヒアシンスとはアイリスかヒエンソウ(デルフィニウム)ではないかという異説もあるという。
この花はチューリップと同じように、ブームをよび、やはりオランダで数多くの園芸品種がつくられた。
いままで、注意してみていなっかったが、花びらの模様「Ai」「Aj」はギリシャで自生する
グラジオラスにもついているという。今年は、ヒヤシンスやグラジオラスの花びらを良く見て、
悲劇の模様を探してみようと思う。
なお、同じくユリ科のムスカリ(右の写真)はブドウの房にみたて、英語でグレープ・ヒヤシンス(Grape Hyacinth)
という。
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