昔書いたラブレター

 20歳代に山岳部の部誌に投稿した「ラブレター」です。長らく行方不明でしたが、 最近、当時の部長さんが発見してくれました。
          (「雲海」第11号 昭和48年3月10日)
今読むと、少し照れくさいのですが・・・・若かったな・・・。







*ハムちゃんの独り言*

 僕はあの時のあなたの姿を忘れることができません。白銀に輝くあなたの華麗な姿を見たとき、 あまりの美しさに僕はただ、呆(ぼう)然と立ちすくんでいました。あなたのとりこになった僕。

 何度も、何度も、もう一度会いたいと思いました。 でも僕は恐れています。あなたの、あの姿は夢かも知れないと。会ったとき、もしあの時のあなたでなかったらと。

  あなたはいまどうしていますか。やっぱり会いたいのです。 会いに行っていいですか。あの時のように 僕を迎えてくれますか。

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 臆病な自分。いくじのない自分。僕はどうしてもあなたに会いに行く勇気がありません。 僕は今日もあなたの姿を夢に見ています。
 
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 今、長い年月を経てすこしづつ気持ちが変わってきました。僕はもう一度会いに行こうとしています。 たとえ昔のあなたでなくても、僕は決して落胆することはないでしょう。きっと、新しいあなたを発見するでしょう。

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 どうかいつまでも美しい姿でいてください。麗しき芦別岳よ。


          (平成15年1月15日)