登山で消費されるエネルギー


 登山は「登山は危険なスポーツ?」のデータでは危険なスポーツに属する。 では、登山を各種スポーツと比較して運動強度はどの程度でしょう。また、登山で消費される エネルギーはどの程度か計算してみましょう。
    

 各種スポーツにおけるエネルギー消費量を計算するとき、 メッツ(Metabolic Equivalents METS)という指標が一般に用いられています。 METSは活動によるエネルギー消費が安静時の何倍かを示すもので、特殊な検査をもとに 推定されています。

 METS = 活動時総代謝量 / 安静時代謝量 (kcal/kg/時間)

 METSの大きい運動ほどエネルギー消費が多い活動強度の高い運動です。 また、METSに体重と時間を掛けると消費エネルギーが計算できます。

 エネルギー消費量(kcal)= METS X 体重(kg) X 時間(H)

 種目    METS種目METS
歩行        2−3   テニス      4−9  
ハイキング    3−7   水泳       4−8 
登山       5−10  卓球       3−5 
ランニング(時速8km)   8.7    バレーボール    3−6
サイクリング         3−8   バドミントン    4−9
ゴルフ 電動カート使用    2−3   社交ダンス     3−7
     カートを引く     4−7   エアロビック    4−10
スキー ダウンヒル      5−8   スケート      5−8 
     クロスカントリー    6−12  柔道        13.5

 同じ運動でも、その仕方によって、METSは大きく変わりますが、適度な状態では柔道のような 格闘技以外は大差はありません。軽登山ではMETS=5程度で、安静時の5倍のエネルギー を消費し、それは運動強度で歩行の2倍、ランニングの約半分です。

 軽登山による消費エネルギーを計算すると、体重60kgの人の5時間の行程では

      5METS x 60kg x 5時間 = 1500kcal


 コンビニのおにぎりは1個170-180Kcalぐらいですから約8-9個分に相当します。随分食べなくてはなりません。 脂肪の消費としては、脂肪は1gあたり9kcalですから、わずか167gの脂肪が燃焼される ことになります。
 登山そのものは特に強度の高い運動ではなさそうだ。問題は長時間の活動のようだ。成人は通常の生活で、一日 1600−2000kcalのエネルギーを必要とします。登山では5時間で一日分の70%−90% を消費することになります。

*ハムちゃんの独り言* 登山のときはたくさん食べなければ ならない。さあ、ダイエットしている人も山に行けば、お腹いっぱい食べれますよ!